プログラマの完全常識

最近の時間のつぶし方として昔買ったまま積んである本を読んでいるんだけどこれが出てきたので復習がてら。

まず program を構築する上での common knowledge の一部がいろいろ書かれている本、という内容なので title からして釣りなんだけどどうなのかなこれ。 programmer だけが知っていればいい内容ではないし ( Von Neumann architechture 上で何か作るひとすべてが知っていると幸せになれる ) 「完全」ではない ( この本だけで済むかというと済まないひともいるはずなので ) 。もうちょっと踏み込むなら「常識」という言葉で知識をまとめるのもやめたほうがいいと思うんだけど本筋じゃないな。

内容的には高専や大学で習う ( 今は中学高校でもやってるんだろうか ) 情報科学の基礎からはじまって言語、 algorithm 、設計、開発における lifetime あたりのさわりを紹介する感じなんだけどかなり実践に寄った内容なので why が生じてしまうともどかしいというか。検索語句 catalog として読んでもいいかもしれない。

ここらへん難しいというか内容的にはこれから何か作りますというひとが読むのが妥当と思っちゃうんだけどある程度わかってるひとがぱーっと眺めて「おれの知識間違ってないよな ? 」と確認するためのものと割り切った方がいい。これ受験関係の書籍にも言えるんだけど広く薄くまとまってるのって軽い復習にしか使えないんだよね。

後進を指導する立場のひとのようなのでこういう風にわかりやすくかみ砕いて説明する skill は盗むべきものと思って読んでみてたんだけどなんというかたまに簡略化しすぎてウソいってることもあったり ( p. 41 デジタルとは電気の ON / OFF で情報を表わすものです ) たとえが副作用を伴うものであったり ( p. 13 メモリは多数の箱でできている ) して難しいものよなと思う。

断定的に教えてしまうとウソになるけど正確に説明するには時間がかかるものは…、根気よく教えていく方向しかないかなぁ。そういったものって感覚であって一定期間体験すればわかるようになるはずなんだけど体験させるまでがけっこう難しいんだよね。あーなんか教育論ぽくなってきたのでやめやめ。

あとこのひといろいろ書いてるみたいなんだけど http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20051123/225074/ あたりとかんーあーとか思っちゃう感じなのでうーん。大雑把なひとなのかなー。

最後に 2007 年初版でこれだけ昭和のにおいのする装丁というのは珍しいかもしれない。てかこれ技術評論社かよ。