ヴぁんぷ!

BACCANO! の関連で手を出してみた ( http://d.hatena.ne.jp/janus_wel/20081219/1229719716 ) 。感想は成田氏らしい群像劇なんだけど吸血鬼のハナシってこともあってみんなつっきってる設定なので全然飽きないというか。あと小説をはじめて 2 回読んでみる気にさせた作品。いやまぁ気になるところをパラパラとだけど。

とりあえず吸血鬼っていうと世代的にもゲーオタ的にも悪魔城ドラキュラなんだけど実は初代をやったことがないというていたらく。ていうかディスクシステムでの発売当時幼稚園児だ。っていま Wii バーチャルコンソールでできんのか…。こうなるとまた Wii を買うべきか悩むところだ。あったらあったでいろいろ遊びすぎて時間なくなりそうだけど。あとはドラキュラくんと月下の夜想曲あたりが思い浮かぶんだけどどっちもかなりやった覚えがある。月下の夜想曲はおもしろかった。 3 周はした気がする。そういえば最近発売した奪われた刻印もかなりおもしろいっていう噂なんだよな。うぅむ。

あとはベタに元ネタが思い浮かんでしまったりとか存在の定義を考えてしまったりとか。吸血鬼ドラキュラの元ネタであるところのヴラド・ツェペシュ公 ( wikipedia:ヴラド・ツェペシュ ) はいろいろ背負わされて大変だなぁとか思ったりした。ここらへん調べてみると後世で意図的に歪曲されたイメージが大半らしいんだけど、最初にネタを流用したブラム・ストーカー氏も全面的にヴラド公を引っ張ってきてるわけではないみたいで、その後の劇や映画なんかで今のようなイメージが徐々に構築されていったらしい。それが象徴とはいえヴラド公に還元されているというのは情報が意図的に歪曲されているなぁと思うことしきり。まぁ物語なんてのはわけのわからない・理解しがたい事実に対して観測者が持ちうる知識で推測しながら構築されていくようなものなので最初に理解しがたいというタグをつけられてしまったら挽回は難しいのかもしれない。

そういえばドラキュラという名前はルーマニア語で「小竜公」という意味らしいんだけどそういやそうかキリスト教圏だと竜は邪悪なものの筆頭だよなと思い直したりした。となると竜騎士ドラゴンライダーなんかは悪の尖兵なんだろうかとか、カインが裏切ったりマケドニア王国が侵略国であったのは偶然ではなかったのかなーなどといまさらながらに思ってしまった。

他には日本だと吸血鬼のうちの「鬼」という部分が拡大解釈されているのかなぁと思ったりした。最近のゲームやら小説やらの吸血鬼は最初の映画でのイメージに縛られない異能のもの、中国語や本来の意味での鬼 = まつろわぬものとしての側面が強い気がするなぁと。吸血の部分も血を触媒としてなんらかのスキル・アビリティを為すことができるといった感じで拡大解釈されている気がする。こういった側面は単純に classic からの逸脱なのかもしれないけどもうこういう新しい解釈が定着しているとみなしてもいいんじゃないかなぁとか思った。

でまぁヴぁんぷ ! に関しては今 4 巻まででているらしいので普通に読む予定で。