20 -> 21 世紀少年

帰ったら家に全巻あったので読み始めたら止まらずそのまま読了。 22 + 2 で 24 巻通しというはけっこう疲れた。後悔はしていない。反省ならちょっとだけしている。

浦沢直樹氏はそんなに好きじゃなかったんだけどというか YAWARA! は子供心ながらにわけがわからなかった記憶があってそのせいで 20 世紀少年も敬遠してたんだけど今読むと普通に理解できた。むしろけっこう丁寧に描かれてた。まぁ YAWARA! の時代は小学生だったからわかんなくて当然だったのかもしれないけど。

さらにいうと 20 世紀少年は連載も終わってるしなんでいまさらかとも思ったんだけど帯に映画化することが書いてあって納得した。最近はテレビで CM も流れてるみたい。うちの家族こういう販促に弱いからなー。まぁメディアミックスのうちひとつを観たり聞いたり読んだりすると他には興味のなくなるひとなので映画はたぶん見ないと思うけども。

内容的にはあそびの延長という一言で済むと思うんだけど凄いと思うのはそれをものすごく丁寧に描いてるってことだよね。大体こういうハナシってわざと雑に書いて詳細をぼかすのも表現のうちだと思うんだけどあえてかどうかはともかくそれをやってない。本当に考え抜いて描いてる感じが俺は好き。

ただまぁ俺も腰かけとはいえ昭和の生まれだからわかるんだけど昭和のにおいっていうのかな、そういうのを誌面から感じられないと何が面白いのかわからないんじゃないかと思う。物語より何よりそういった空気感を楽しむ漫画かなーと。逆に言うとその昭和臭が鼻についちゃうと苦痛になってくるわけなんだけど。推理とか恐怖とかはちょっと感じられたけどあえて言いだすほどでもないかなぁというくらいしか入ってないのでやっぱり空気感メインなのかな。

と思って浦沢直樹氏について調べてみると ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%A6%E6%B2%A2%E7%9B%B4%E6%A8%B9 ) 青年期の項に吉田拓郎ボブ・ディラン大友克洋の名前があるので「あー」という感じ。中学高校のころにあるものって影響力が大きいよねぇ。そして今年秋にアルバムを出すらしい。んー。

というところを考えると映画にして面白いひとはそんなにいないと思うんだけどどうなんだろう。まぁそれはおれが心配することじゃないか。