KINGDOM HEARTS II

キングダムハーツII

とりあえずクリアしたので感想とか。

XIII機関・ノーバディ・ロクサスなんかに関しては、キングダムハーツ チェインオブメモリーズをやってない人に対しておいてけぼりモード全開でちょと戸惑った。ハートレスに対するノーバディという概念(この名称も「存在せぬもの」という意味のno bodyであって「体の抜けた存在(心)」ではないんだよな、すげー紛らわしい)はいかにも後付けのような気がして仕方がない。Iではハートレスしか語られてなかったしなー。ロクサスとナミネに関しても蛇足気味。ソラとカイリではダメだったのか?

ジミニーメモはソラ(ジミニー)の知りえない情報が満載でなんだかなー、という感じ。ていうか今回ジミニーが全然出てこない割にジミニーメモの情報量が凄いヨ。凄すぎてこれだけ読めばプレイしてない人でも全部わかっちゃうくらい凄い。あと実際にプレイしてる側は情報量の多さに読む気なくす上にNewシンボルがガンガンついていくからどこが重要なのかわかんない。明らかに失敗な気がするなぁ。データベース屋さん頑張った!みたいな感じ。

戦闘に関しても色々とあるんだけど、やっぱりフォームかなぁ。面白いとは思うんだけど、あまりに制限がつきすぎてる。ドライヴゲージは終盤にならないと一戦闘中に溜められないので、ウィズダムやマスターを成長させるために変身どころを見極めないといけない。っていうかまぁ、ボス戦では成長させられないのが痛いよなー。殴るの好きだからずっとブレイヴで通してたけど。あとはソラ一人で戦ったり、変な制限がついてフォームチェンジできない場面が多すぎた。アンチフォームっていう抑止力を設けるのもいいけどもっと簡単にチェンジできる環境でないとストレス溜まるだけな気が。どうしたってフォームチェンジさせたくない意志が働いてる感じ。まぁスタンダードレベルではチェンジしなくても苦戦することはなかったけれども。惜しい。

リアクションコマンドは低レベルクリア時くらいにしか有用でない感じがするなぁ。ある程度攻撃力があると殴ってるだけで問題なくなっちゃうし。でもまぁ、あくまでタイミング重視なこういうシステムはレジェンド オブ ドラグーンを思い出してちょっと懐かしかったけども。魔法に関してはサンダー系とケアル系のみで用がすんでしまうのが悲しい。ていうか今回魔法もめんどくさくなったときに連打するくらいであまりいらない感じ。あと戦闘に限らずドナルドとグーフィーの影の薄さにちょっと悲しんだりもした。

画の作り方は前作の方が俺は好きだなぁ、と思った。前作では箱庭的な感覚の強かった各ワールドだけど(顕著なのはアリスのワンダーランドかな?)、今回は背景をちゃんと作りこんで閉塞感のない世界を作ってる。まぁそこは好みの問題で片付くんだけど、今度はその広い世界に対してあまりにキャラクターが少ないもんだから寂しい感じが拭えなくなってる。もっと賑やかし感が欲しかったけど、ワールドの多さを考えると仕方がないのかな?一体のキャラクターにつぎ込んでいる労力もけっこう大きいような気もするし。

あーキャラクターへの労力のかけ方が凄いんだ、これ。一体だけでもかなりのモーションパターン持ってるし、表情とか動かすのもきちんとやろうとすると手間かかるって聞いたしな。一番すげーのはジャック・スパロウっていうかジョニー・デップのあのエロさを再現してるし、何よりパイレーツオブカリビアンのワールドはキャラ・背景ともに汚し方が凄い。いい汚ししてますよ。明らかにソラ達とは物理法則違うってわかる感覚が。

あとは…、やっぱりアクション感がないのが一番残念かなー。前作はもっと動かしてる感覚あったような気がするんだけど。町やダンジョンの探索もハイジャンプやグライドなんかのアクションアビリティで動きまわる感じだったし、戦闘では巨大ブギーを登っていくとかのグリグリ動かしてる感覚が今作にはあんまなかった。唯一動かしてるって感じたのはプライドランドかな?ダッシュであの広いフィールドを走り回るのは楽しかったし、鬼ごっこは純粋に楽しめた。

総評として、素材は色々といいもの持ってるんだけど、全ての点で惜しいんだよな。印象としては荒削りってのが強いかな。ちゃんと煮詰めてもう一回作れば(っていうかファイナルミックス出すのかな?)ストーリーのブツギリ感も戦闘の欠点も画の作り方も全て何とかなったと思うんだけど。クリア後にソフトを売ることも考えたけどジョニー・デップのエロさとプライドランドのソラライオンだけで所有してる価値はあると思ったので保留。